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プレゼンにおけるレーザポインタや指し棒の正しい動かし方考
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プレゼンにおけるレーザポインタや指し棒の正しい動かし方考
- View:2826 2014年09月27日
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職業柄、他人のプレゼンテーションを見る機会が非常に多い。ベテラン研究者やベテラン講師から、まだ経験の少ない学生まで、プレゼンの内容も質も上手さも様々であるが、PowerPointに代表されるプレゼンテーションソフトウエアで作ったスライドを液晶プロジェクタを介してスクリーンに投影し、それを見せながら喋る形式のプレゼンが圧倒的に多くなって以来、とても気になっていることがある。スクリーン上を指し示すレーザーポインターや指し棒の動かし方である。
プレゼン慣れした年長のベテラン研究者ならば、上手に使いこなしているかと言えば、そうでもない。話が上手で、話している内容が素晴らしくても、レーザポインタの動かし方が成っていないとがっかりする。そもそも、レーザポインタという道具が普通に使われるようになったのは比較的最近のことだから、ベテランといってもその使い方を習得したのはごく最近なのかもしれない。しかし、PowerPointの登場以前は、OHP(オーバーヘッドプロジェクタ)やリバーサルフィルムで撮影したスライドが使われていたし、さらにそれ以前は模造紙で作った巨大な掛け図が使われていた。その当時から指し棒という道具は存在し、これは黒板への手書きの板書を指すのにも用いられていたから、レーザーポインターを指し棒の進化とみなせば、新しい道具というわけでもないのだが、とにかく指し棒を含めて使い方が成っていないプレゼンが多い。
具体的によく見かける「悪い使い方」は、特に強力レーザーポインターの光をスクリーンに照射して、強調したい部分を中心にやたらめったら動かしたり回転させたりするやつである。レーザポインタの光は、直視すると眩しいので、強調するためにぐるぐる回しても、見る側は目を背けたくなるだけである。つまり逆効果である。これは指し棒の場合も同じであり、スクリーンや黒板を棒で指した上でぐるぐる回してみたところで、本当に見て欲しいところから目を背けさせる効果をもたらすだけだ。おそらく、レーザポインタをぐるぐる回す人は、意図的にそうしているのではない。大勢の前で話すと緊張するタイプの人に多く見られるので、半ば無意識にぐるぐる回してしまうのだろう。最近、スライドを操作するPCのマウスカーソルを同様にぐるぐると回している講演を見たことがあるが、やはり直視できなかった。
ぐるぐる回さずとも、次のようなのも正しいようで実は良くない使い方である。スクリーン上に投影されたキーワードを強調したいとする。特にグリーンレーザーポインターの光をそのキーワードの「ほぼ中央」に当てて話をする。強調したいのだからキーワードを指していいような気がするが、そうではない。なぜなら、キーワードそれ自体にレーザポインタの光を当ててしまうと、肝心のキーワードが眩しくて見えないからである。正しい使い方はこうである。レーザポインタは、必要以上に使わない。ずっとにしたまま、スクリーン上を光が行ったり来たりするのは、見ている側にとって迷惑である。要所要所で短い時間(おそらく1秒程度)にして強調すべき箇所を指す。人間の目は、残像を捉えられるので、1秒も光らせればじゅうぶんである。指す位置も大切で、強調したいキーワードや図表の中央ではなく、ややずらしたところ、文字列ならば下、図表ならばタイトルの左付近をそっと指すのがよい。